シェアハウス専門ポータルサイトのスタッフによる、シェア生活を楽しむための探検レポートブログ。東京、神奈川、千葉、埼玉、 そして全国各地のシェア賃貸住居をひたすら探検する専門ポータルサイトの隊員達。明日はあなたの物件へ・・・!?
リビング、庭、リビング。
「実は、隣の敷地も将来シェアハウスにする計画があるんだよね」
雑誌やメディアにも取り上げられ、建築賞も受賞した「LT 城西」の運営事業者さんから、そんな話を聞いたのは2013年のことでした。
ユニークで、かつ挑戦的な設計。
「LT 城西」だけでも心が踊ったのに、さらに建物が増えるなんて。
当時は隣の敷地とのあいだに塀が立てられていて、どうなるか想像もつきませんでした。
時は流れ、2017年春。
「LT 城西」を手がけた著名な設計事務所ではなく、コンペで選ばれた別の設計事務所による「LT 城西2」が完成しました。
同じものを2棟建てるのではなく、世界観やテイストはつながりつつも、新しい解釈を持つ建物。
庭を挟み、2棟のリビングが向かい合う設計。
けして偶然ではなく、はじめから複数の棟での利用を見据えてのものだったことに気付き、ハッとしました。
全国的に見ても非常に珍しい、増えていくシェアハウス。
もしかしたら、3棟目も…なんて、つい期待してしまいます。
浄心駅と浅間山駅を結び、頭上に高速道路の通る大通りから、住宅街へと足を進めます。
2階建ての家がランダムに配置されたように見える、不思議な形の建物が「LT城西2」。
グレーともベージュとも言い切れない、独特の色合い。
なめらかな質感も相まって、上品な焼き物を思わせます。
玄関へのアプローチに並んだ、大きめの飛び石。
階段状に段差が付けられていて、玄関と地面をゆるやかにつなぎます。
インターホンとポストが埋め込まれた、厚みのあるコンクリートの壁。
シンプルながら、しっかりと主張するサインが掲げられています。
建物を真上から見た形が、ロゴマーク代わり。正面から見るよりも、複雑な配置に見えます。
わたしには、四つ葉のクローバーにも見えました。考えすぎでしょうか。
真っ白なドアの周りにはガラスがはめ込まれ、暗くなると明かりの漏れてくる設計。
帰ってきて家に明かりが点いているのを見た瞬間、妙にグッと来てしまう日、たまにあるんです。
上下のガラスのあいだに設置された、玄関の鍵。
カードキーをかざして解錠。
リモコン風のシンプルなデザイン、珍しい気がします。
さっそく室内へと進んでみます。
生活感の無い真っ白な壁に、無垢材の床がやわらかさを加えます。
空間に表情が出る、杉のフローリング。
木の節目が、そばかすのキュートさを連想させるからかもしれません。
突き当たりのスモークガラスのドアを開けると、とたんに奥行きが生まれます。
玄関の外から見えにくいよう、プライバシーを守ってくれるドア。
入居者さんの出入りがすくない時間帯には、開け放しておくと気持ちがよさそうです。
玄関と靴箱のあいだには壁が1枚。
靴のまま土間を行き来したり、誰かが座って靴を履いている場合に靴箱側(シューズクロークと言うべきでしょうか)を通ったりと回遊できるつくり。
靴箱はしっかりめの容量で、部屋ごとに2段ずつ使うことができます。
男性でも4足ほどは収納できそう。
使用頻度の高い靴を選んで置いておくと便利だと思います。
玄関と靴箱のあいだに立つ壁には、手すりが取り付けられています。
聞けば、傘を掛けて収納するためのバーだそう。
シンプルなデザイン、素敵です。
廊下の突き当たりに、リビングが広がっています。
玄関からは全体を見渡すことのできない、L字型に近い間取り。
手前がダイニング、奥にキッチンとソファスペースが続きます。
あちこちに吹き抜けが設けられ、2階も含めて大きなひとつの空間のように感じる、不思議な設計。
吹き抜けの開放感をより引き立たせるためか、1階の天井は低めに設計されています。
見上げると、こんなにもダイナミック。
住宅より、美術館や商業施設を思わせる光景です。
人数や使い方に合わせて動かすことのできる、ダイニングテーブル。
テーブルのサイズは2種類。
小さいサイズのテーブルをふたつ並べると、大きいサイズのテーブルと同じ大きさになります。
スチールの脚はオーダー品。天板は運営事業者さんが自らカットして組み立てたそう。
真っ黒な黒板は、書き込みはもちろん、飾り棚としての機能も。
厚みのある板の木口(側面)に穴が空けられ、壁から突き出た金具に差し込む仕組み。
美しい納まりです。
おそらく、室内でもっとも日当たりの良い窓際のソファスペース。
掃き出し窓だけでなく、2階に位置する吹き抜けの窓からも、たっぷりと光が差し込みます。
光と影のコントラストは、帯状に塗装された壁の模様のよう。
朝日を浴びながらゆっくりとコーヒーをすするのも、昼下がりに読書をしながらうたた寝するのも、最高に気持ち良い空間。
晴れた日が、きっとこの家の魅力を最大に引き出してくれるのでしょう。
ソファに腰掛けると、正面にスタンド式のテレビが。
ソファとテレビのあいだに、コーヒーテーブルも設置されたそうです。
テレビの脇には、黒板に取り付けられていたものと同じ飾り棚。
写真集や雑誌などを飾っても様(さま)になります。
キッチンは、ソファスペースとダイニングスペースに挟まれています。
カウンターテーブルを兼ねた、大きなアイランド型キッチン。
4人並んで座っても余裕があります。
カウンターの裏手に、シンクとIHヒーターが備わります。
一般的なシステムキッチンに比べ、角ばったデザインのシンク。
水道水と浄水に分かれた蛇口は、同じデザインの大きさ違い。
親子のようでかわいいです。
スタイリッシュなデザインのIHヒーター。
IHヒーターには、実は秘密があります。
奥側のスイッチを押すと…
静かな機械音とともに、天板からゆっくりと姿を現す、液晶画面のようなもの。
近未来的なデザインのこちら、なんと換気扇なのだそう。
アイランド型キッチンでも、天井に大きな換気扇を取り付けることなく煙を吸うことができる、画期的な設備。
普段は、収納しておけば邪魔にならないのも嬉しいです。
壁際にはシンクとコンロがもう1セット。
4口のガスコンロも、IHヒーターに負けずスタイリッシュなデザインです。
火力を必要とする調理の場合は、ガスコンロを使うと良さそうです。
ふたつのキッチンのあいだには、部屋ごとに1段使える収納棚が設けられています。
比較的大きめですから、多くの食材や調味料を保管したい自炊派の方も安心。
両側が棚になっていて、共用の食器類も収納されています。
さらに、キッチン家電も棚の上に設置。
トースターやポットなど基本的なものから、コーヒーメーカーやミキサーなど生活の質が上がる家電までが揃います。
棚の上にはコンセントがたくさん用意されていて、家電類を動かして使うこともできます。
特にポットやミキサーなどは、すぐ手の届く場所に移動できると何かと便利です。
調理の幅が広がる、スチームオーブンもスタンバイ。
各種キッチン家電のうち、入居者さんの一番人気は「たこ焼きプレート」だそうです。
時間が合えば、数人で集まってたこ焼きパーティーを開催することも多いとか。
やわらかい雰囲気の空間で、ひときわ存在感を放っている業務用冷蔵庫。
レストランの厨房さながらの大きさです。
冷蔵庫の内部は、部屋ごとに収納カゴで仕切られています。
これだけ大きな冷蔵庫を決めごとなく自由に使うと、食材の管理が大変。
自分の収納カゴで保管すれば、紛失や取り違いが起こる心配もありません。
落ち着いた色合いの木製キッチンは、もちろんオリジナルデザイン。
側面には、小さな調味料用の引き出しまで付いています。
動きの多いキッチンでは、扉から突き出した取っ手が邪魔になることも多いもの。
細長い穴に手を差し込んで引き出すデザインなら、服やエプロンを引っ掛けてしまう心配も不要です。
キッチンの奥には廊下が続いています。
両側の収納棚は部屋ごとに使えます。
奥には水まわり設備が集まっていますから、バスルームやシャワールームで使うシャンプーボトルやタオルなどを置いておくと便利そうです。
左手がバスルーム、右手がランドリールーム。
ガラス戸の外は、後ほどゆっくりと。
ドアを開けると、シンプルな脱衣室が現れます。
冬場は寒いからと、ヒーターまで用意されています。
珍しいワインレッドのバスタブと、真っ白なタイルの組み合わせが新鮮。
前回の「LT 城西」にバスルームを作らなかった反省を活かし、今回はしっかりとバスタブを用意したそうです。
実は、隣にはもう1室バスルームが並んでいます。
建物内にバスルームのない「LT 城西」の入居者さん専用で、庭を通ってアクセスできる設計。大変喜ばれているそうです。
バスルームの向かいがランドリースペース。
3台並んだ洗濯機、休日はフル稼働になりそうです。
洗濯機の対面にも収納棚が。
とにかく便利に使えるようにと、設計に収納をたくさん盛り込んでもらったそうです。
収納場所はたとえ余っても困ることはないですからね。
ランドリースペースの奥に、洗面台が並びます。
3メートルはありそうな、たっぷりとした横幅の鏡。
朝の忙しい時間でも、気を遣わずにゆっくりと準備ができそうです。
洗面台の対面に、シャワールームが2室並びます。
サッと済ませたい日はこちらへ。男性は、シャワーだけの方も多いかもしれません。
廊下を奥へ進んだ先がトイレです。
ちなみに、トイレの手前の階段から2階に上がることもできます。
シンプルなウォシュレット付きトイレ。
2階も合わせてトイレは4室。
特に男女を分けずに運用しているそうです。
それでは、2階へ上がってみます。
階段も空間のアクセントになる美しさ。
ダイニングやキッチンの上にあたる、2階部分。
吹き抜けの多さや天井の高さのせいか、橋や渡り廊下に近い感覚かもしれません。
吹き抜けの周りは、手すりとカウンターテーブルで囲まれています。
持ち帰ってきた仕事や資格の勉強など、自分の部屋ではなかなか集中できない場合に重宝しそう。
覗き込むと、真下がダイニング。
1階と2階でコミュニケーションを取り合うこともできます。
廊下の一角には、ガラス窓で囲まれた空間があります。
窓の内側には物干しスタンドが用意されていました。
物干しスペースとして使えるインナーバルコニー。
よほど風の強い日でなければ、雨の日でも洗濯物を干すことができます。
物干しスタンドの他、物干し竿代わりのバーも設置。
庭にも物干しスペースは用意されていますから、好みで選ぶことができます。
インナーバルコニーとは反対側の廊下の端に、洗面台が設置されています。
そして、洗面台の対面にはゆったりサイズのソファ。
はじめ、あまり使用頻度は高くないだろうと思いました。
でも、後から気付きました。
毎朝、毎晩の歯磨きをしているあいだ、腰掛けるのにぴったり。
ソファの横にトイレがあります。
1階と同じウォシュレット付き。
2階の入居者さんは、こちらを使うことが多そうです。
では、お待ちかねの専有部をいくつか見ていきます。
ほとんどの専有部は、3室で廊下の端を囲むように配置されています。
各戸の玄関ドアが向かい合った、団地の感覚に近いかも。
まずは102号室。
共用部と同じ、杉の無垢材と白い壁の組み合わせが爽やかです。
全21室のうち、18室が8畳の広さ。
備品はベッドのみ。シンプルな間取りですから、自分の持っている家具のレイアウトもしやすそうです。
掃き出し窓からは、庭に出られます。
目の前に植物が植えられていて、カーテンを開けると緑が目に入るのも嬉しいところ。
縁側のように、窓際に腰掛けてのんびり過ごすのも贅沢。
掃き出し窓は、雨除けの庇(ひさし)付き。
庭に出るためのサンダルを用意しておくと、便利かもしれません。
続いて217号室。
2階の専有部は全室斜め天井。1階より天井が高く、開放的です。
クローゼットと壁側にハンガーバーが取り付けられています。
収納用と室内干し用として使い分けることもできそう。
最後は213号室。
102号室や217号室よりも小さい6畳のタイプです。
213号室の特徴は、とにかく天井が高いこと。
他の部屋と同じように撮った写真では、天井が全く写らないほど。
上を見ると、この高さ!
一番高いところで、4メートル近いかもしれません。
高い天井から吊り下がる裸電球。
雰囲気があります。
では、ソファスペースから外の庭に出てみます。
窓の外はちょっとしたテラスになっていて、ガーデンチェアを出すのにもぴったり。
地面とのあいだには段差がありますから、腰掛けてひなたぼっこを楽しむのも良いかもしれません。
対面に建つのが、「LT 城西」。
向かいの窓がリビングで、庭への出入り口でもあります。
窓ごしに目が合って、手を振り合うこともあるかも。
2棟の共用の庭にすることで、どちらの棟にも開放感が生まれます。
撮影時は寒い季節で、芝は休息期間中。
暖かい時期には、芝も木も青々としてくるはずです。
庭の一部は歩きやすいよう舗装されています。
舗装された小道をたどっていくと、敷地の角にある物干しスペースに到着。
2棟の共用スペースで、物干し竿も多めに用意されています。
玄関の脇には、屋根付きでしっかりとしたつくりの駐輪スペースが。
自転車の駐輪は無料。
バイクと乗用車は、「LT 城西」側の駐車場を有料で使うことができます。
最寄り駅は、名古屋市営地下鉄鶴舞線・浄心駅。
シェアハウスは、鶴舞線の浄心駅と浅間町駅のあいだに位置しています。
浄心駅までは徒歩5分、浅間町駅までは徒歩8分。名駅や栄など繁華街へ出る場合は、浅間町駅が近いです。
浅間町から鶴舞線に乗り、伏見で東山線に乗り換えれば、名駅まで12分、栄まで11分でアクセス可能。
運営事業者さんいわく、直線距離だと名駅まで2.6km、栄まで3.4kmとのこと。
入居者さんのなかには、自転車通勤をしている方もいるそうです。
スーパーまではすこし距離があるものの、コンビニやドラッグストアは徒歩2分圏内。
駅周辺には飲食店もチラホラ。
入居者さん同士で情報交換しながら開拓していくと、穴場のお店が見つかるかも?
シェアハウスの運営管理は、有限会社デクーン(D-FLAT LT 城西チーム)さん。
2011年にアトリエ付きの女性専用シェアハウスの運営を開始。
2018年5月現在では、「LT城西」の2棟を含め計5棟の運営管理を手がけています。
朗らかでフレンドリーなおふたり、実は親子です。
運営開始当初はお父さんがひとりで運営管理をスタート。途中から娘さんが加わり、よりパワーアップしました。
最近では、新しいシェアハウスができると、入居者さんたちと年代の近い娘さんが実際に住みながら、日常の管理やコミュニティ醸成のサポートをしていくそうです。
話を聞いていると、入居者さんとの関係がとても素敵。
入居者さん同士の女子会に突然呼ばれたり、退去した方が遊びに来てくれたりと、シェアハウス内に留まらないエピソードがたくさん。
日頃の丁寧な運営管理と、素敵な人柄の賜物だと思います。
きっと、住むほどに好きになる家。お問合せはコチラからどうぞ。
同じ建物であり、お隣さんでもある、2棟の不思議な距離感。
「LT 城西2」の完成によって、「LT 城西」も本当の完成を迎えたようです。
(テルヤ)
シェアハウス専門ポータルサイトのスタッフによる、シェア生活を楽しむための探検レポートブログ。東京、神奈川、千葉、埼玉、 そして全国各地のシェア賃貸住居をひたすら探検する専門ポータルサイトの隊員達。明日はあなたの物件へ・・・!?